太平洋戦争の日本軍で北方(対ソ連の戦線)で勇猛を謳われた陸軍部隊が、南方(太平洋戦線)に配置換えになったが、配転直後にはほとんど戦力にならなかった...ということがあったそうです。
理由は、以下の二つ。
・自動小銃などの兵器が砂漠・寒冷地での戦闘を前提にチューニングされていた
・戦闘訓練も広大な砂漠での会戦を前提に組まれていた
兵器は、湿度の高い南方では役立たずとなりました。
南方は島嶼・森林でのゲリラに近い形の戦法が主であったため、今まで積み上げてきた戦闘に関する訓練はほぼ無意味になってしまいましたから。
このような問題は部隊の移動を考えるセクションが、あまりにも現場を見なかったために発生するんだと思います。
どのような前提を置いて構築された部隊なのか考えないってことですね。
対ソ連を考えて最適化された部隊は、対米戦では即戦力になりえなかったのです。
シミュレーションゲームであれば、訓練度100の部隊は移動させても「100」のままですが、現実は訓練の内実が問われていたのですね。
このあたり、世界各地で戦うアメリカ軍や、広大な領土を誇ったローマ帝国、中国の諸王朝がどのように対処してきたのか気になるところです。
2008-09-13
なにかに特化するということ
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