2008-12-28

なぜ、不愉快に思うのか

マクドナルドの行列がアルバイトであった件、大阪だけでなく東京の発売日も同じように行列をアルバイトに作ってもらっていたようです。

 同社によると、関東では初の発売となるため、事前に「熱心なファンに並んでほしい」とマーケティング会社2社に依頼。両社からそれぞれ委託されたイベント会社2社が「イベントスタッフ」としてバイトを集め、11月1日に臨時ショップの渋谷東口店と表参道店で発売する際、開店前からバイトが並んだという。
 客として商品を買い、時給や購入代金はマクドナルド社が負担したという。開店前の時点で表参道店には約500人、渋谷東口店には約50人の行列ができていたという。
 日本マクドナルドコミュニケーション部は「発売日を盛り上げたかった。並んでもらったのはマーケティング手法の一つ。今後は誤解のないよう検討したい」と話す。バイトの人数は明らかにしていない。


asahi.com(朝日新聞社):マック、東京2店でもバイト行列 「盛り上げたかった」 - 社会
http://www.asahi.com/national/update/1226/OSK200812260107.html

なぜ、この話に不愉快に思うのか、自分の中でもはっきりしていなかったのですが、マクドナルドのコメントでわかりました。
普通に買いに来た人のことをなんにも考えてないから、不愉快なんだと。
「マーケティング手法」のせいで、普通に買いに来た人に必要以上に待ち時間をかけさせるなんて、あんまりです。
行列がサクラだという事実を知ったときの、騙された感も尋常ではないでしょう。

この「マーケティング手法」は、もう使えないんだろうなぁ...
行列を見たら、サクラだと思え!をすりこまれてしまいました。

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2008-12-26

頭を使うな、ネットの正義にのっかれ!!

日本マクドナルド株式会社〔本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長兼CEO:原田 泳幸〕は、大阪・御堂筋周防町店(大阪市中央区)にて、12月23日(火)一日あたりの店舗売上高1,002万円(速報値)を記録しました。また同日ご来店いただいたお客様の数は約1万5千人となりました。この売り上げは、1985年1月1日(火)に記録した鎌倉店の一日店舗売上¥7,425,040(確定値)を約24年ぶりに上回り、通常店舗において最高記録となります。 また、今回の最高記録は、「クォーターパウンダー」セットという単一メニューのみの販売で達成されており、その意味においても前例のない記録となります。

【御堂筋周防町店売上記録更新の主な理由】 当社では2004年以降、グローバリゼーションの一環として、全世界の成功事例を日本へと積極的に展開してきました。その中で、米国で「ビッグマック」に並ぶ絶大な人気を誇る戦略商品「クォーターパウンダー」を11月28日より関東圏で先行販売を開始しました。 「クォーターパウンダー」の、1/4パウンド(通常のビーフパティの約2.5倍)使用したビーフパティのジューシーな味わいが人気を博し、関東圏の多くのお客様からご好評を頂いています。

一日の店舗売上げ、「クォーターパウンダー」セット販売のみで最高記録更新!
http://www.mcd-holdings.co.jp/news/2008/promotion/promo1224.html

マクドナルドがクォーターパウンダーを心斎橋で販売開始するときに盛り上げを狙ってサクラを雇っていた話。

マクドナルド→サニーサイドアップ→フルキャスト
となっていて、直接サクラを依頼しているわけではないのだろうけど...

で、ジャーナリストなりが広報に質問して帰ってくる答えは
「私どもが直接、行列を作るように要請したことはありません」
サニーサイドアップがやったことにすればOK。

まず、広告費を払ってくれる上客だから、マスコミがこの件を報じてくれるわけではないだろうな。行列ができることで取材対象が増えることを喜びこそすれ、叩く必要ないし。

と思っていたら、あれなんと...テレビがてのひら返した!

痛いテレビ: 【嘘がデカイ】TBSがやらせ行列と報道!
http://zarutoro.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-07fd.html

新聞もか。

マクドナルド店舗売上高の新記録 クォーターパウンダー効果 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/081224/sty0812242348005-n1.htm

マクドナルドがサクラで行列演出? 新商品先行販売で (1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081225/crm0812252244033-n1.htm



どこが震源地か分析しきれていないですが。
「なんでハンバーガー食うために深夜から行列しなくちゃいけないわけ...?」という疑問から調べ始めた人がいて、ネット側から火がついた、と思われるこの件。

ネットで騒ぎになっていることをマスコミが拾ってきて、さらに騒ぎが拡大して、国民に非難された側が取りあえず謝罪をして、肝心の、原因となった大本の部分は分からないまま終わる、という。あの構図は不思議だなと思います。

国民に指摘を受けた側も、誰に対して謝罪しているのかわからない。真に謝罪すべきは害を被った人たちではないのか、という。「社会」に向けて一応の謝罪をしているんだけれども、その「社会の憤り」だって、本当に、社会にいる人全員が憤っているのかはわからないわけですよね。

「正義」への欲望が「匿名の正論」を暴走させる:NBonline(日経ビジネス オンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20081219/180838/?P=2

新聞もテレビも、「匿名の正義」にのっかってばかりいないか?
マスコミは、頭使ってねーなと感じるシチュエーション、今後もありそうだなぁ。

産経の24日の記事なんか、マクドナルドのニュースリリースそのままで、なんの分析も検証もしていないんだから、なんにも頭使ってないですよね。
新聞社なりテレビ局なりに、それだけの取材リソースがないのかもしれないけど、ちっとも知的仕事じゃないよな。

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2008-12-23

『すべての情報は1冊の手帳にまとめなさい』




まずは、否定的な意見から。
タイトルだけで、二番煎じな感じがプンプンする本ですが、中身も期待に違わぬ感じです。(^^;



いや、つぎはぎっぷりというべきか...
つぎはぎっぷりという意味では、構成に順序もまとまりもありません。
インタビューをもう少し関連のある章のところに掲載するとかうまい手がありそうなものだと思うのです。
例えば、
・2章でデッドラインについて述べたんだったら、デッドラインに言及した吉越氏のインタビューを近くに載せるべきでは?
・3章で資産管理について、手帳にメモすることが紹介されているが、唐突すぎ。

二番煎じという意味では、どこかで見たようなTipsや言葉の数々...
・いいなと思った言葉を手帳に書きとめる
・夢はデッドライン(締切)がないと実現できない
・手帳に書き留めるのはキーワードだけ
などなど...

ですが、本書P.141にあるとおり

1冊の本を読んで、重要なことを2つか3つ見つけられれば十分なのである。


今まで否定的なものいいをしてきましたが、逆に言うと、いろんな本で紹介されたノウハウ集としては、使えるということです。
私がどこかで読んだことでも、初めての人にとっては新鮮な意見のはず。

ですから、私が重要だと思うこと、つまり「今までみたことがないTips」を2つか3つ見つけてみます。


● 年間予定表の使いかた



年間予定表には、予定ではなく、一年を通しての記録をつけてみる。

手帳のなかの年間予定表の使い途はよくわかっていませんでした。仕事の締切を書くんだったら、月間カレンダーに書くし、長期スパンのスケジュールを書き留めるには、スペースが狭いし...

そんななか、本書で出てきた提案、予定ではなく「一年を通しての記録をとる」というのは逆転の発想でした。
さっそく1月から、健康管理をテーマに毎日の体重を記録していこうと思います。
週間ダイアリーに年間予定表がついてくる、システム手帳でも使える手ですしね。

● 月間予定表の記述レベル



月間予定表には「いつ(何時に)」「どこで」がわかるように書く。
「誰と」「何をする」までは書かなくてOK。そこは週間予定表でフォロー。


予定を組むときでも、いちばんのポイントは「移動が発生するかどうか」、なんですよね。
移動が発生するのに連続して予定は入れられませんから。
移動の予定をメインに月間予定表は使っていきたいと思います。

● 住所録の使い方


1年に1回、住所録を手書きで写す。
疎遠になった人を住所録から外したり、前年に新しく知り合って親しくなった人を加えたりしていくと、結果として実用的な住所録に仕上がる。


頻繁に住所が必要となる相手というのも、私にとっては親戚くらいのものとなりました。

しかし、電話番号やメールアドレスについては、よく連絡をとる営業担当の方や同じ会社に務める人のものを不必要になったらはがせるように、ポストイットで手帳にはりつけて管理しています。
ですが、そんなに更新があるものではないと気がつきました。
こういった人の情報を1年に1回、手書きで整理するというのはいい考えかもしれません。
早速、年末にやってみようと思います。



この手の本は一段階抽象化してしまうと、だいたいどの本も言っていることは同じなんですけどね。(^^;;
正直、ナポレオン・ヒルを読んでおけばOKでは?

その分、具体的なノウハウを期待してこの手の本を買っています。
ノウハウが詰まった、この本は買ってよかったなと思います。
構成は読みづらいですけどね。

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2008-12-21

なぜ企業は派遣労働者を欲しがるのか

いつでもクビを切りやすい派遣・期間工は「変動費」、正社員の雇用に関するコストは「固定費」だから。

仕事量が多いときには、たくさんの人を雇って仕事を回す。少ないときには、人を減らす。
固定費を少なくすれば、景気に左右される要素が減ります。
固定費をかかえるリスクを下請け、または、派遣労働者にまわしているだけ。

このあたり、SI業界の「協力会社」にもあてはまります。
「協力会社」に払うお金は、変動費。仕事が少なくなれば切られる存在。
正社員の間のノウハウが残ってなくて、さぁ大変...というシチュエーションで、結局「固定費」化している例もあるみたいですが、本筋から逸れるんで

私が身近で見る派遣さんは、経理関連の知識を有していますから、他の企業に行ってもすぐ仕事ができるでしょう。
製造業の工場だって、1度も経験がない人に比べてきっと新たな派遣先を見つけるには有利なはず。



asahi.com:弱者に打撃 高まる不安-マイタウン神奈川
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000812180004

 男性は務めていた飲食店の閉店をきっかけに、仙台から出てきた。約4年間、半年ごとに契約を更新しながら、派遣社員としてトラック部品の取り付けに従事してきた。住まいは三菱ふそうの寮。作業に追われた今夏、手取りは25万円にまでなった。
 派遣契約の打ち切りを伝えられたのは11月中旬。昼休み時間に派遣会社の職員に呼び出された男性は、「12月25日付で仕事は終わりです」と告げられる。突然のことで、男性は「わかりました」としか答えられなかった。
 後日、退職願の記入用紙とともに寮に送られてきた書類には引っ越しの期限が「12月29日夕方」と明記されていた。退職願の記入例には退職理由として「派遣先都合による人員削減の為」とあった。



でも、派遣会社が新たな派遣先を探して、労働力の適正な配分をしてくれるわけでもないことが読みとれます。
「雇用の流動性」に委ねるといっても、好調な製造業があればともかく、全世界的に冷えこんでしまったらどうしようもないですよね。
リスクを拾う人・組織・仕組みがない、ということです。

ということは、製造業の派遣労働者の待遇は、そのリスクに見合うものではないかもしれませんね。
そう簡単にクビを切られない正社員に比べて、むしろ給料と待遇が高くないと派遣労働者のなり手すらいなくなってしまうんじゃないかな....

派遣労働者の活用は「固定費の削減」が目的であって、「コスト削減」が目的ではないと、確認 or 設定する必要があると考えます。

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2008-12-16

めざせ!会社の星「来年こそ!手帳活用術」

NHK教育で放送している、『めざせ!会社の星』という番組で、手帳活用についての特集が放送されました。

めざせ!会社の星|NHK名古屋放送局
http://www.nhk.or.jp/kaisha/



たまたま見ることができた(再放送でした)ので、放送内容をまとめてみます。

手帳が苦手な人の事例


・余白があると怖い
→ 「超」整理法でおなじみ野口氏登場。「手帳を白くしろ」…自分が集中して仕事ができる時間帯を確保する

手帳の使いこなし例


場面はおそらく「超」整理手帳のオフ会。
「超」整理手帳ユーザの得意技、「A4で印刷してなんでもはさむ」を紹介。
付箋で仮置きして、確定したら手帳に本当に記入するなどのコツを紹介。
面ファスナーを表紙に装着して、携帯電話を貼り付けて持ち運びに便利なようにする工夫を紹介。

手帳選びの基準


● 不満で選ぶ
今使っている手帳の不満点を解消する方向で手帳を選ぶとはずれがない。
● 仕事のスパンで選ぶ
仕事のスパンの二つ上の単位の手帳を選ぶとよい。
たとえば、分刻みなら→1日1ページ、時間刻みなら→見開き1週間...といった具合

スマートフォン派


スケジュールをスマートフォンで管理する人の紹介。
画像メモを取るシーンなど。



個人的には、「仕事のスパンの二つ上の単位の手帳を選ぶ」という基準が目からウロコでした。
意識はしていませんでしたが、自分の選びかたはこの基準にあてはまりますね。

仕事 → 時間単位 → 見開き1週間バーチカル
プライベート → 日単位 → 見開き1ヶ月

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2008-12-14

中学受験に失敗しない一つの原則

この先、自分の子どもがするかもしれない身でもあり、また自身が経験者であることから、「中学受験」は頭のなかを占めるキーワードになっています。
中高一貫校に入ることができれば、高校受験もなくて、4,5年遊べますからね。(^^

私自身は、受験して、中高一貫校に入学をして良かったな...と思っています。
地元の公立中学に進学した場合がわからないので、比較できないのが残念ですが、良かったと考える理由は、ぱっと思いついたもので以下のとおり。

● 高校受験がなくて、のんびりできた
● 校風が合っていたのか、楽しい6年間を過ごせた
(一生ものの友達、それに現在の妻にも出会えました)
● 就職活動のSPIが怖くない
(英語以外の出題は、中学入試レベルです)

でも、『日経 Kids +』とか読んでいると、中学受験に対して、ポジティブなイメージだらけで正直引きます。開成に入れば「エリート一直線」ですか、そうですか。

自分自身も受験の経験があり、その後、中高一貫校で過した6年間があり、現在社会人になっている同級生を観察していると、いろいろと「現実」を突き付けられるわけです。

たとえば、受験時代であれば...
● 成績が勉強時間に比例するなんて、ウソ
● 努力の角度がずれている人は、なにをやっても成績上がらない
● 成績のいい人ほど、結構ファミコンで遊んでいたり、マンガ大好きだったり

合格!そして、入学すると...
● 自分の実力より上の学校にチャレンジして、たまたま受かって入学すると学校で「おちこぼれ」になることが多い
● 中学受験で燃え尽きる人がいる
● 親の考えと学校の方針が合わないと、子どもが悲しい思いをする(部活のことで揉める例を目撃)

大学入試の局面では...
● 中学受験当時、偏差値トップクラスだった人が、高校卒業時点でトップクラスとは限らない

社会人になると...
● そんなに「エリート」っていいものか?
● 世の中「エリート」だけで成り立っているのでもないんだがなぁ
● 学歴って、受験産業に投資した額の証明でしかないのではなかろうか
(特に人口が減りはじめた、私と同年代あたりから...)

結果、『日経 Kids +』や『読売ウィークリー』、『プレジデント ファミリー』に出てくる中学受験の成功例の数々、ポジティブな面ばかりの強調は、うさんくさい印象を受けてしまうのです。

目次を見るとこの本『中学受験の失敗学』は、デメリット側から攻める構成になっていたので、興味を惹かれ、買って読んでみました。



ざっとこんなストーリーです。
1章: 受験失敗の実例、エピソードの数々
2章: エピソードを分析して、ツカレ親とは何ぞやを考える
3章: 志望校全滅しないためには...?

本書で登場する「ツカレ親」という言葉は、以下のとおり定義されています。


ツカレ親とは、「子どもの学力に見合わない志望校を掲げ、塾や家庭教師に費やした時間が勉強した時間だという勘違いのもと、どこまでも暴走を続けてしまう親」のことです。ツカレ親を特徴づけているのは、まさにこの思考と行動のパターンであって、このパターンに当てはまる限り、高学歴だろうと、生活態度が模範的だろうと、ツカレ親であることに変わりはないのです。


こういう思考パターンにはまらないようにするポイントは一つだけのような気がします。
「自分の子どもを特別だと思わず、現実を見据える」

学歴なんかなくたって、「エリート」じゃなくたって、楽しい人生を送ることができる...という実例は身近にころがっていると思うのだけど、それを親が示すことができない、というのが不幸のはじまりのように思うのです。
私が感じるうさんくささというものも、このあたりに起因していると思います。
つまり、上で挙げた雑誌の記事の数々は「学歴がなければ人生負け組」という「学歴教」の教義にそったものであるということです。
そういう「共通認識」を大勢の人が共有するということは、社会的に不幸なことに思います。「非エリート」が多数の状態で構成されるのが社会の現実だというのに、学歴がないと負けなんて、「非エリート」のやる気を削いでいるんでしょうか。



うーん、偉そうなことを書いてますねぇ。
自分はそうならないように...とは思うのですが、子どもが小6になれば、私も「ツカレ親」の仲間入りかな?



関連

中学受験事情 2008
http://yourpalm.blogspot.com/2008/07/2008.html

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2008-12-09

NHK「スポーツ大陸」片山晋呉

NHKの「スポーツ大陸」で先日ツアー通算25勝を挙げた片山晋呉選手が取り上げられていました。

彼は、ゴルフを始めたときから、大学ノートにゴルフ日記をつけていたそうです。
その内容は
・「優勝するぞ」といった決意
・試合の課題を上げて改善する
といったPDCAサイクルを回しているものでした。
書けば思いは強くなるという点で、以前紹介した2冊の本に繋がるものがあります。



手帳術と手帳戦略(その2)
http://yourpalm.blogspot.com/2008/11/2.html
手帳術と手帳戦略(その3)
http://yourpalm.blogspot.com/2008/11/3.html




練習も、課題をクリアするために工夫されていて、この人は本当にゴルフが上手くなりたいんだなというのが伝わってきます。
翻って自分ですが、仕事が上手くこなせるようになりたい、そのためにどうすればいいか?というアクションを起こしているのかな、と反省させられました。

「人は思ったような人にしかなれない」という片山選手の言葉が響きます。
最近、どんな人になりたいかなんて考えてないなぁ...

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